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宮井 三郎 福井県特殊教育研究連盟会長(1983年) |
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特殊教育の重要さ尊さは今さらいうまでもありません。この教育は、心身に障害をもつ一人一人の児童・生徒を大切にし、それぞれがもつ障害を乗り越えさせ、個々に秘められた能力を引き出していく地道な営みであり、まさに教育の原点であるからであります。
いまや特殊教育の歴史は一世紀を経過し、その重要性は各所に浸透し、制度や教育諸条件も整ってきております。特に、養護学校の義務制が実施されて以後のその充実は目を見はるものがあります。とりわけ、本年4月特殊教育センターの開設によって、本県の特殊教育環境は一段と整備されました。このセンターは、障害児の就学相談や判断、そして、教師の研修など特殊教育を推進するための拠点となる画期的なセンターであります。障害の重度化・多様化のなかにあって、就学・入級や学習指導の内容方法、あるいは進路の問題等なお多くの課題をかかえているとき、このセンターの果たす役割は誠に大きなものがあります。
特殊教育は、制度も整い枠組みができて、いよいよ内容の充実のときにきているわけであります。すなわち、障害児一人一人の能力を引き出すため、何をどのように指導したらよいかが重要になるのでありまして、今こそ私たち特殊教育にたずさわっているものの力量の問われるときであります。
このときにおいて、去る8月9日・10日の2日間にわたって、第29回福井県特殊教育研究大会ならびに第5回東海北陸地区特殊教育研究大会が芦原町で開催されました。この大会は、「一人一人の能力特性に応じた教育の創造をめざして」をテーマに、生きる力・生きる喜びを育てることをめざして、一人一人の児童・生徒の特性に応じた指導内容方法の研究を深めようとするものであります。このことは私たちの取り組まねばならない課題そのものであり、誠に時宣を得たものであったと思います。私たちはこの2日間を通じて、教育現場における成功の喜びや悩み苦しみを率直に出し合い、研究を深めて多くの収穫を得、特殊教育の推進に寄与できたことは大きな喜びであります。また、同じ道に励む仲間と交流しあい友情を深めて親睦を図り、思い出多い福井大会となったことを喜ぶ次第であります。
特殊教育にたずさわる私たちは、この大会を契機に、特殊教育の重要さ・尊さを自覚し、自信と誇りを持ってこの子らにより強く生きる力・より大きい生きる喜びを育てようとの決意を新たにしたことであります。 |
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