三弦会の心得

今までの活動内容(下長渕左義長くらぶの頃からの紹介)

次世代へ(左義長祭りの伝統芸能を伝えよう!)

三本の弦に魅せられて  =三弦会  さんげんえ
・・忘れてはいけないお話・・

三味の皮は温度及び湿度によって収縮しますので、高温多湿を避けて、良い環境のもとで保管しましょう。
あまり、考えすぎることもないのですが、気温の高い日は涼しい場所へ、
晴れた日、窓を締め切った自動車の中には置かないようにしましょう。ちょっとした気配りをして下さい。
皮は生き物です。
私達人間にとって心地よい所は、皮にとっても心地よいものと考え、そういう所に置く事をお勧めします。
三味線は、よく弾いていくことが皮に弾力が出て、破れにくいようです。
特に皮の張り立ちの時は、こまめに弾きましょう。
又、皮は常に縮もうとする力が働きますので、水などかけるのはもちろん、
湿度の高い状態で、長期間保存しておくと皮がずれてしまって破れてしまいます。

棹について

三弦の胴に差し込んである(仕込と言います)細長い木を「棹=さお=」と呼びます。
この棹は「ホゾ」というつくりによって三箇所で取り外しができるようになっています。
このため、三弦にショックや大きな衝撃を与えると継ぎ手のところで、
棹が折れる(割れる)ことがありますので、充分ご注意ください。
紅木棹などは、付属の艶ふきんで、よく手入れを行ってください。
良い艶が増すのとともに、スベリもよくなります。

注意・・・棹の取り外しは熟練を要します。慎重に行ってください。ふつうは取り外す必要はあまりありません。

駒について

駒の材質は普通、地唄は水牛か鼈甲、津軽・民謡などは武・長唄三味線はには象牙またはシャリ(骨)が使われています。
その他、桑の木、紅木、プラスティック等をしようする場合もあります。
駒は、お稽古がすみましたら、必ずはずして置いてください。
そのままにしておきますと、駒が変形したり、皮がゆるくなったりして音が悪くなる原因となります。
また、駒を胴の所定の位置にセットするとき「ずるーっと」ずらせないでください。
糸とのまさつで駒につけた糸みちが徐々に深くなり、駒がダメになってしまいます。
水牛、鼈甲は、長時間放置しておきますと、虫がはいることがあります。
このような事は、鼈甲のばちでも同じ様な事が言えます。

弦は太い方から、一の糸、二の糸、三の糸と呼びます。
一の糸は、ほとんど切れることはありませんが、古くなると音が悪くなります。
一の糸は上駒のうえにのっていません。これは、サワリという音色をつけるためです。
ばち皮が痛んできたら早めに張り替えましょう。ばち皮の下の本皮が傷つくといけませんので。

天神について

棹の上の方の曲がったところを天神(または海老尾)といいます。
この天神の先の所は、とても欠けやすい状態になっているので、ぶつけたり、しないように充分注意してください。

糸巻きについて

糸巻きは金物の所で、とても細くなっているので、ぶつけたり、ひっかけたりするととても折れやすくなっています。
糸巻きは大小の金物とのバランスで止まっていますが、バランスが悪くなるとくるりともどりやすくなります。
又、棹が紅木材、およびシタン材の場合は、金物に銀が使われています。
この銀が糸巻きに多く付着すると糸巻きは戻りやすくなります。
糸巻きが黒壇の場合、ちょっとわかりにくいですが、水で湿したタオルかテシッシュでよくふき取ってください。

よく張れている皮は、冴のある良い音がします。
皮が破れていなくても1年半から2年ごとの皮張り替えをお勧めします。