福井市長選挙 立候補者アンケート

福井市市長選挙立候補予定者への公開質問状

                                              
                     2007年12月7日
在日外国人の参政権を考える会 福井 
代表 嶋田 千恵子


拝啓 このたびは格差社会に苦しむ市民の声があまたある中、県都の未来を担うべく重責に挑戦される貴殿に心から敬意を表します。
 さて私たち 「在日外国人の参政権を考える会 福井」 は近年、地方自治体の職員採用における国籍条項の撤廃に取り組んで参りました。福井市では一般行政職において、形の上では一応、消防職を除き受験できるようになっておりますが、任用の制限があります。
また、外国籍の住民は市民を構成する一員でありながら、市政に意見を言える参政権がありません。
 最も市民に近いところで、首長を目指される懐の深い貴殿に、「国籍条項」や、人としての基本的な人権である参政権に対してどのようなお考えをお持ちかお伺いいたします。

 。
敬具

公開質問状


質問
1 消防職の採用と管理職等の扱いについて
 A 消防職での採用を含め、任用制限をつけない完全撤廃とする
  (理由)
B 今のままにする(理由)
C 選挙後、落ち着いて考えたい

2 外国籍住民の意見を反映させる地方参政権について
A 参政権を付与すべきである(理由)
B 参政権はなくて当然である(理由)
C その他

3 外国籍住民や、歴史的経由のある旧植民地出身者、いわゆる「在日」の方々の意見を排除せずにどのように市政に生かすお考えでしょうか。


回答 

              2007年12月14日まとめ

回答のまとめ  回答順

回答者

職員採用の国籍条項

地方参政権

外国籍住民の意見の反映

東村

消防職制限と管理職等の任用制限を続ける

意見なし

いろいろな機会を通じ意見を聞く

西村

消防職を採用、任用制限をつけない

参政権付与

歴史的経由・国際的観点からも市政に意見を反映したい

高木

選挙後考える

参政権付与

「戦略会議」「市民会議」に参加してもらう。基本条例の中に権利として位置づける



当会の見解
1 東村氏の国籍条項にたいする回答は硬直しすぎている。公権力の行使の民間移行の具体例が、駐車取り締まりや刑務所機能ですでに行われつつある現状をみていない。「公権力の行使」といって制限するのは就職差別を続けるための、いいわけにすぎない
2 西村氏の「任用制限をつけない」を評価する。また西村氏と高木氏の参政権を認める意見を高く評価する。
3 「意見なし」や「選挙後考える」はやや寂しい。また高木氏には立候補のたびに同様の質問をしており、明確な回答がほしかった。
4 高木氏の外国籍住民の意見を反映させるために基本条例を設けるという具体的な案があり、期待できる。


回答全文

東村 新一氏 2007年12月5日
1 消防職の採用と管理職等の扱いについて
B 今のままにする
理由 消防吏員は、消防法の規定により消防警戒区域の設定、消火活動の緊急措置などの権限が付与されています。これらの権限は市民生活に重大な関わりを持つ典型的な公権力の行使であり消防吏員は公権力行使等地方公務員に該当すると理解しています。従って平成17年1月の最高裁判例などを勘案すれば、消防吏員に在住外国人を任用することは慎重に対応すべきと考えます。
 また管理職等への任用については「公の意志の形成への参画」の範囲を慎重に見極めた上で、その都度適切に対応していくべきと考えます。

2 外国籍住民の意見を反映させる地方参政権について
C その他 (コメントなし)

3
 外国籍の方もまた福期市民であり、市政運営を進める上でなんら区別することはありません。いろいろな機会を通じて外国籍の方々の意見もお聞きし、市政に反映してゆきたいと考えます。

西村たかじ氏
1 A 消防職での採用を含め、任用制限をつけない完全撤廃とする。
 消防職での採用、管理職への登用についてはなんら制限の必要はありません。能力のある方々を「適材適所」」で働いてもらうことが、福井市民の利益となります。

2 外国製住民の意見を反映させる地方参政権について
 A 参政権を付与すべきである。
 永住外国人の地方参政権については、最高裁判所が1995年に「憲法上禁止されている者ではない」との判断を示しました。選挙権を与える地方参政権法案は1998年に初めて国会に提出され、現在6回目の継続審議中です地方自治体の運指を、そこに住むすべての住民によってすすめることは、憲法に明記された地方自治の原則からいって当然のことです。
3
 日本軍国主義による「歴史的経由」からも、また今日的な労働環境・家庭ととりまく「国際化」からも外国籍住民「旧植民地出身者」の方々の意見を行政に反映することは大切だと考えます。私は地方参政権の実現をはじめ、これらのかたがたのご要望を適格に市政に反映し、福井市がすべての市民に開かれた年になるように全力を尽くします。

高木 ぶんどう氏

1 C
2 A 地域に一定以上居住し、納税の義務禹を果たすなど地域社会の一員となっているが一区人には、当然地養蚕政権が与えられるべきである。外国人の参政権は「よそ者、若者、変わり者」が活躍し、「みんなが違ってみんないい」が実感できる社会にとって不可欠の前提と考える。
3 3 
4  「クリエイテイブシテイ戦略会議」「クリエイテイブシテイ市民会議」には外国人が参加していただく。また、外国人の意見をきく委員会について検討し、自治体基本条例の中に権利として一づけることを検討したい。