C社会保障制度
日本には、大きく分けて2つの公的医療保険制度と公的年金制度があります。
公的医療保険制度は「健康保険」と「国民健康保険」で、公的年金制度は「厚
生年金保険」と「国民年金」です。この制度では日本に住んでいる外国人で、外
国人登録を行った人は、国籍を問わず、いずれかの保険に加入しなければなりま
せん。
これらの保険は、通常「健康保険と厚生年金保険」、「国民健康保険と国民年金」
のセットで加入しなければなりません。
@健康保険・厚生年金保険
健康保険と厚生年金保険は、会社や工場などで働く人とその家族の健康と暮らし
を守るため、日本政府が責任を持って運営しています。
このため、就労できる在留資格を持っている人で、会社や工場に常時使用さ
れている人は、国籍、性別、給料の多少に関係なく日本人と同様に、必ず加入
しなければなりません。
なお、毎月の保険料は、給料の額に応じて決められ、事業主と加入者が50%
ずつ負担します。
〔健康保険の給付〕1997年2月現在
○病気やけがをしたとき
健康保険に加入すると「健康保険被保険者証」が交付されます。加入者が病
気やけがで治療を受けるときに、病院の受付窓口で「健康保険被保険者証」を
提出すると、治療にかかった医療費の90%が健康保険から支払われますので、
10%の自己負担で治るまで治療を受けられます。家族の人が病気やけがをした
場合は30%(入院のときは20%)の自己負担で治療が受けられます。
また、支払った自己負担の医療費額が63,600円を超えるときは、その
超えた分の医療費が払い戻しされますので、支払った医療費の領収書などを持
参し社会保険事務所の窓口で相談をしてください。
○病気やけがで仕事を休んだとき
加入者が病気やけがで仕事を休み、給料が支払われなかったり、支払われて
も少額のときは、手当がうけられます。
○出産したとき
加入者または被扶養者である妻が出産したときは、1児につき30万円が支給
されます。
○お産のため仕事を休んだとき
加入者が出産のため仕事を休み、給料が支払われなかったり、支払われても
少額のときは、手当が受けられます。
○亡くなったとき
加入者が亡くなったときは、埋葬した人に一時金(最低10万円)が支払われ、
家族が亡くなったときは、加入者に10万円が支払われます。
〔厚生年金保険の給付〕
厚生年金保険に加入すると基礎年金番号が記載された「年金手帳」が交付さ
れます。年金手帳は職場が変わっても退職しても同じ年金手帳・基礎年金番号
を使いますので大切に保存してください。年金の給付は一走の期間にわたって
保険料を払っていることが条件になっています。
○年をとったとき
25年以上の公的年金加入期間がある人は、原則として65歳から老齢厚生年
金が支払われます。
○障害者になったとき
加入期間中に初診日がある病気やけがのため障害者になったときは、障害年
金・障害手当金が支払われます。
○亡くなったとき
加入者が亡くなったときは、遺族に遺族年金が支払われます。
○加入途中で帰国するとき
6カ月以上の加入期間があり、何の給付も受けていない短期在留の外園人が出
国したときは、加入期間に応じた一時金が支払われます。(Bの「短期在留外国
人に対する脱退一時金の支給」参照)
A国民健康保険・国民年金1997年2月現在
健康保険や厚生年金保険の適用を受けない自営業者や無職の人または事業主が
健康保険や厚生年金保険に加入していないため、これに加入できない人とその家
族の健康と生活の安定を図るもので、市町村役場で運営されています。外国人登
録をすれば、日本人同様に加入することができます。ただし、国民健康保険は、
在留期間が1年に満たない人や短期滞在者は加入できません。(入国当所の在留
期間が1年未満であっても、1年以上滞在すると認められる人は、加入できま
す。)
〔国民健康保険の給付〕
国民健康保険に加入すると「被保険者証」が交付されます。病気やケガをし
て、病院で治療を受けるときは、必ず受付窓口で「被保険者証」を呈示してく
ださい。本人、家族とも、医療費の30%が自己負担となります。支払った自己
負担の医療費が1か月に63,600円を超えるとその超えた分の医療費を国民
健康保険から支払う制度があります。支払った医寮費の領収証などを持参し市町
村役場の国民健康保険の担当課で相談をしてください。ただし、差額ベッド代や
特殊治療などは、国民健康保険の適用がありません。
保険料は、取り扱う市町村役場や被保険者の所得額によって異なりますので、詳
細は市町村役場の国民健康保険の担当課で相談してください。
[国民年金保険の申請と給付〕
20才以上60才未満の人で外国人登録をした人が加入できます。外国人登録証
と印鑑およびパスポートを持参して市町村役場の年金係に申込みます。保険料
は、1997年2月現在、月額12,800円です。
なお、日本の会社や工場で働いている人は厚生年金保険に加入することになっ
ており、国民年金の加入手続きは不要です。また、厚生年金の加入手続きは勤め
先の会社が行いますので、会社にご相談ください。
〔国民年金の給付〕
○年をとったとき
25年以上の公的年金加入期間がある人は、65歳から老齢基礎年金が支払わ
れます。
○障害者になったとき
加入期間中に初診日がある病気やけがのため障害者になったときは、障害年
金・障害手当金が支払われます。
○亡くなったとき
加入者が亡くなったときは、遺族に遺族基礎年金が支払われます。
○加入途中で帰国するとき
6カ月以上の加入期間があり、何の給付も受けていない短期在留の外国人が出
国したときは、加入期間に応じた一時金が支払われます。(Bの「短期在留外国
人に対する脱退一時金の支給」参照)
B短期在留外国人に対する脱退一時金の支給
外国人が厚生年金保険や国民年金に加入しても、短期在留の場合は年金給付
に結ぴつかず、保険科が「掛け捨て」となっていましたが、1995年4月から、
厚生年金または国民年金の1号被保険者として、保険料納付済期間が6カ月以上
あり、老齢年金などを受けられない人が日本を出国してから2年以内に請求すれ
ば、保険料納付済期間に応じた脱退一時金が支給されるようになりました。脱退
一時金の請求書や証明書等は、国民年金加入者の場合は市町村役場、厚生年金保
険加入者の場合は社会保険事務所にあります。
〔脱退一時金の支給用件]
・年金を受ける権利を有していないこと。
・厚生年金保険または国民年金の保険料納付済期間が6カ月以上あること。
・日本に住所を有していないこと。
・日本国籍を有していないこと。
〔脱退一時金の請求方法〕
日本を出国してから2年以内に「脱退一時金請求書」に年金手帳、出国の証印
を押された旅券の写し、銀行・口座番号を確認できる預金通帳等の写し、を添付し
| 〒168東京都杉並区高井戸西3丁目5−24 社会保険業務センター TEL.03(3334)3131 |
へ請求してください。
〔脱退一時金の支給額〕所得税(20%)が差し引かれた額が支給されます。
※平均標準報酬月額=5月・6月・7月の3カ月の給料の平均
加入期間 脱退一時金の額
厚生年金保険(船員保険) 国民年金
6カ月以上12カ月未満 平均標準報酬月額×0.5 35,100円
12カ月以上18カ月未満 平均標準報酬月額×1.0 70,200円
18カ月以上24カ月未満 平均標準報酬月額×1.5 105,300円
24カ月以上30カ月未満 平均標準報酬月額×2.0 140,400円
30カ月以上36カ月未満 平均標準報酬月額×2.5 175,500円
36カ月以上 平均標準報酬月額×3.0 210,600円
C労災保険
労災保険制度は、日本国内の事業場に雇用されている労働者が仕事を原因
として、または通勤の途中でけがをしたり病気にかかったりした場合に、労
災保険の給付が受けられる制度です。なお、労災保険は、労働者であれば外
国人にもすべて適用があります。
〔給付申請の手続き]
労災保険の給付には、病院での治療費の補償(全額)や休んだ場合の休業
補債などがあります。これらを受けるためには、決められた請求書の用紙に
必要事項を記載して、病院あるいは労働基準監督著に提出しなければなりま
せん。労災保険についての詳しい内容は、労働基準監督署でお聞きください。
D雇用保険
雇用保険制度は、労働者が失業した場合に、失業給付を行い、その生活を
安定させ、再就職をすることを目的としています。被保険者(加入できる人)
は、「永住者」、「日本人、または、永住者の配偶者および子」、「定住難民・
日系2世及び3世などの走住者」などの在留資格を持っている人です。なお、
雇用された人(臨時的、内職的に就労する人を除く。)は、その意志に関係
なく被保険者となります。
[給付申請の手続き〕
雇用保険の被保険者が失業した場合に、本人が住所を管轄する公共職業安走
所へ離職票などの所定の書類を提出し、仕事の申込みをしてください。公共職
業安定所長が認めると、年齢、勤務期間に応じて、一定期間失業給付が受けら
れます。なお、「失業」とは、積極的に就職しようとする意志と、いつでも就
職できる能力があり、現在仕事を探している状態をいいます。
※相談窓口
@社会保険事務所
健康保険、厚生年金、国民年金に関する相談を受け付ける機関です。
福井県内の社会保険事務所は、次のとおりです。
| 機関名 | 住所 | 電話番号 |
|
| 福井社会保険事務所 | 〒910福井市手寄2丁目1−34 | 0776−23−1002 | |
| 武生社会保険事務所 | 〒915武生市新町5−2−11 | 0778−23−1121 | |
| 敦賀社会保険事務所 | 〒914敦賀市東洋町5−54 | 0770−23−3666 | |